平成24年になっても、相変わらずいわきで生活しているナイトゥです。
突然ですがこれが何だか分かりますか?
平和ボケした庶民の皆さんにはまず、なじみのないもの
そう、これこそが有名な
安定ヨウ素剤。
いざというときこれを服用すれば一定期間の間
放射性ヨウ素を体内に取り込まなくて済むという
スーパーマリオでいえば無敵のスター状態になれる代物なのだ。
そんな物騒な錠剤が市から配給されるような原発最前線の都市・いわきで
今年もお店をやっていきますので、よろしくお願いします
それにしても最近つくづく考えるのが
放射性廃棄物貯蔵施設の落としどころです。
こういうことを言ってると嫁の友だち周りから不興を買うのでなんなんですが、
首相ときたら原発の後始末なんかもうすっかり興味がなくて
消費増税の方を「ネバーネバー・・・」と意気込んでるもんだから
この際、言っておかなきゃ忘れられてしまいそうで・・・福島のこと
国は原発立地周辺の双葉郡に対し奥歯にモノが詰まったような言い草で
「中間貯蔵施設をお願いしたい。最終処分場は県外にするから」と言ってますが
これでは普天間の基地問題の二の舞になってしまいます。
新たな候補地を探す手間、廃棄物を運ぶ手間と安全管理を考えれば
中間貯蔵施設どころか最終処分場も双葉郡に
というのが、今考えうる最善の答えのはずじゃないですか。
国としては申し訳ないけど双葉郡はお取り潰し、国の直轄地とさせていただく。
町民が持っていた土地・建物については相場より高い価格で引き取る。
強いリーダーシップでそう導いていかないとこの問題はズルズル引きずります。
こういう発言をすると該当自治体の政治家から「住民の気持ちを踏みにじるな」と
お決まりの文句が聞こえてきそうですが福島で生活しているとうすうす感じます。
本当に帰りたがっているのは政治家だけでは?
ってことが。
彼らは「一方的に、空間線量だけで帰れる地域、帰れない地域と線引きするな。
まずは除染をしろ」というけれど、その費用は莫大です。
昨年末、ある自治体では町役場を自衛隊に除染させていたけど、
効果的な除染方法も確立できていないなか、
防護服を着た自衛隊員がやったことといえば
人海戦術で大掃除
・・・って
自衛隊は便利屋じゃないんだから
その程度の除染作業なら、自衛隊じゃなくても自分たちでできるはずですが。
いやいや、素人が下手に手を出すと危険だから・・・ということで
国から大金を出させて業者(たいがい即席の素人集団)に除染させて
「さぁもう安全ですから町民の皆さん、帰っておいで♪」と言ったところで
町民が
「やっぱ怖いから帰らない」ってことに
なったらどうするのでしょう?
なので、除染よりも先にやらなければならないこと。
それは
住民の意向調査です。
住民の全世帯、できれば1人ずつアンケート調査して民意を集計するべきです。
デリケートな問題なのでいろんな意見も出るでしょうから
専門の職員が1軒ずつ聞き取り調査をしてもいいくらいです。
除染しました。非難区域も解除されました。役所も再開しました。
でも戻ってきたのは役所の職員だけでした
では困るのです。それではもはや町として成り立たない。
あらかじめ戻る見込みのあるという人数を算出し、
人口がある一定数以下になる想定ならば、無理に除染までして
自治体を維持する必要が本当にあるのか?考えるべきです。
2004年に発生した新潟県中越地震により甚大な被害を受けた山古志村は
全村民に対し避難指示を出し、翌年には長岡市に編入合併した。
過去にはそういう道を選んだ例もあります。
住民不在の「被害者行政」を続けるよりも
自治体のリーダーとして自ら大政を奉還し、
宙ぶらりんにされていた住民に新たなスタートをきらせてあげる。
そういう決断も、アンケートの結果次第では必要になるのではないでしょうか?
そう。なのでまずは住民の意向を確かめることから始めるべきだと思います。