給料袋の厚みこそ

ナイトゥ

2013年02月05日 00:46

ずいぶんとご無沙汰にしてました。

ここのところやけに仕事が忙しくて、

日々のニュースにツッコミをいれたいことは多々あるものの、

スルーしつづける毎日でした





まずは事業報告。

今年も確定申告の時期になりまして、

とりあえずの概算をしたところ…

事業主貸、つまりお店の財布から自分の財布へとお金を移すいわば「お給料」が

前年度より120万ほど増加してました。

この数字がいったい何を示すのか。



想像してみていただきたい。



もし、あなたの毎月のお給料が去年と比べて10万円あがっていたら。

おかーちゃんにも胸を張って給料袋を手渡せるでしょう。

あらいつもより厚くなってる?なんておかーちゃんも顔がほころぶってもんよ

そう、この実感こそTHIS IS IT。








なにしろ福島県の中でもいわき市は復興特需で景気がいい。

原発被災者の流入がいまなお続き、人口がふくれあがっている。

特に外食産業、不動産、建築関係が好調のため、

当店もおこぼれで恩恵を浴している形です。

この好景気がいつまで続くかはわからないけれど

少なくともこの景気が続くうちは店はたためないでしょう




日本経済全体ではアベノミクスの金融緩和政策で円安株高傾向が続いて

輸出産業を中心に業績が回復、市場が活気付いているらしいですが。



もちろんこのこと自体は喜ばしい事実ではありますが、

手放しで喜ぶのはまだ早い

今のままだと景気回復の実感がわかないまま物価だけがじわじわあがり、

数字のうえだけの経済成長を果たし、滞りなく消費税の増税に突入

そしてまたしても全国的な買い控え→景気の冷え込みのループ

こうなる可能性が非常に高いと思うのです。




どうしてそんな悪い予想になるか?

みなさんもよく覚えておいででしょう。

2002年からの「いざなぎ超え景気」がいかに国民の実感がないままだったか。

結局あの景気回復は森永先生の名解説のとおりでした。



ハゲタカファンドによる企業買収が話題になっていたあの頃、

「会社は誰のものか?」の問いに対する答えが変化してしまいました。

会社は株主のものと定義されてしまい、

労働者と経営陣は分断→利害が対立する関係へと変化しました。

人件費はコストとしてのみとらえられ、

正社員は極力少なくし、できるだけパートや派遣を使ってコストカットを図る。

そういう意識になってしまった経営陣が、少しばかり利益をあげたからといって

そうやすやすと雇用を増やしたり給料をあげたりするものか

もはやいくら大企業が潤ったところで社員や下請け企業には還元されない=

トリクルダウンは起きないのではないか。



庶民が景気の回復を実感するには

給料袋が厚くなること、これに尽きます

安倍総理が経団連のタヌキオヤジどもに従業員の給料を上げるよう

どれだけ圧力をかけられるかを見極める前にすでに喜んでるのは、

株やってる人か、経営側の人間か、よほどの阿呆かのどれかでしょう